シビックテックが拓くエンジニアの新たなキャリアとは?──技術で社会に貢献する、シビックテックガイド
社会とのつながりを通して、エンジニアのキャリアを拓く──シビックテックのススメ 第1回
ガブテックとは? シビックテックとの違いも紹介
シビックテックと何が違うの?
シビックテック(Civic Tech)と組み合わせて取り上げられることも多い言葉として、ガブテック(GovTech:Government Technology)があります。ガブテックとシビックテックは、公共領域でのテクノロジーの利用において異なるアプローチを取っていますが、両者には重なりも存在します。
GovTech:行政サービスのテクノロジー活用
GovTechは、行政サービスの改善や効率化を目的としたテクノロジーの利用を指します。ここでのサービス改善の主体は政府ですが、しばしばスタートアップや民間企業が重要な役割を担います。これらの企業は、新しい技術や革新的なソリューションを提供し、政府のサービス提供方法を変革します。例えば、デジタルサービスの提供による行政サービスのアクセシビリティ向上、電子政府関連ソリューションの導入、データ利活用のためのプラットフォーム構築などが、民間企業による典型的な貢献です。このように、GovTechは政府と民間セクターの間の協力によって特徴づけられ、共に公共サービスを改善することを目指しています。
GovTechとシビックテックの相違点と重なり
GovTechとシビックテックは、それぞれ異なる主体に焦点を当てています。GovTechは政府と民間企業の協力によって特徴づけられ、一方シビックテックは市民主導で展開されます。しかし、両分野は公共サービスの質の向上という共通の目的を持ち、時には相互に影響を及ぼし合います。例えば、政府がオープンデータを提供することは、市民主導のシビックテックプロジェクトの実現を支援することになります。また、シビックテックのアプローチは政府の政策決定やサービス提供方法に新たな視点をもたらすことがあります。
このように、GovTechとシビックテックは、それぞれのアプローチを通じて、より効率的で透明性の高い、市民参加型の社会と政府の実現に向けて貢献しています。
ガブテックに積極的に取り組む自治体は?
さまざまな自治体がGovTechに取り組んでいますが、ここ数年で勢いがあるのはやはり東京都でしょう。東京都では、民間出身人材を積極的に採用して、行政の中でのデジタル活用環境を改善してきました。アジャイル開発のガイドラインやサービスデザインのガイドラインなど、質の高いデジタルサービスを開発するための啓発活動も積極的に行ってきています。従来は紙に頼っていたさまざまな手続きのオンライン化も進んでいます。また、オープンデータ活用についても積極的で、オープンデータ活用のコンテストである都知事杯オープンデータハッカソンを開催し、多くの事業者が参加するなどの変化が生まれています
また、2023年9月には、東京都100%出資の民間団体「GovTech東京」が設立され、GovTechを推進していくことが計画されています。
まとめ
今回は、シビックテックとガブテックを紹介し、エンジニアが地域の社会貢献に取り組むメリットについてお伝えしました。
次回は、シビテックコミュニティでのプロジェクトの進め方や、シビックテックでキャリアを広げたエンジニアについて紹介します。
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- この記事の著者
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関 治之(Hal)(セキ ハルユキ)
一般社団法人コード・フォー・ジャパン代表理事。「テクノロジーで、地域をより住みやすく」をモットーに、会社の枠を超えて様々なコミュニティで積極的に活動する。住民や行政、企業が共創しながらより良い社会を作るための技術「シビックテック」を日本で推進している他、オープンソースGISを使ったシステム開発企業、...
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武貞 真未(mamisada)(タケサダ マミ)
医療福祉領域のITベンチャーにて地域連携コーディネーター、新規事業開発室、CTO室、人材開発部、広報部などに従事。2018年からCode for Japanのコミュニティづくりに参加し、2020年に入社。コミュニティ活動や学生向けのプロトタイプ開発プログラム、海外連携での台湾・韓国などとの合同ハッカ...
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