クラウドネイティブ時代の開発者体験を向上!「Platform Engineering」の概要と始め方
【16-C-6】開発者こそ幸せたれ!クラウドネイティブ時代の開発を支えるPlatform Engineeringのススメ
クラウドネイティブ開発が当たり前になっている昨今、ツールの学習コストも増大し、開発者の認知負荷が高まってしまうという課題もある。これを乗り越えるための解決策として注目されているのが、Platform Engineeringだ。レッドハット株式会社 スペシャリストソリューションアーキテクトの北村慎太郎氏が、この概念と実践方法について解説した。
複雑化するクラウドネイティブ時代の開発環境
北村氏は、多くの企業がクラウドネイティブ開発を進めている目的は「ITイノベーションの加速とシステムの信頼性を両立し、ビジネス成果を向上すること」だと指摘する。しかし実際は、クラウドネイティブのツールが飛躍的に進化した結果、開発者にはツールの学習コストが生じ、認知負荷が高まっている。これがイノベーションを阻害するという課題が生まれているのだ。
「Platform Engineering」は、こうした課題を解決するために生まれたプラクティスである。
Platform Engineeringは、プラットフォームの力で開発者のジャーニーを整備し、開発者体験を向上する取り組みだ。これによって開発者の作業を効率化することで、開発スピードと品質の向上を両立できる。また、開発者のストレス軽減を実現し、モチベーションと定着率の向上につなげることが可能だ。
北村氏は、Platform Engineeringには「適切なツールやプロセス、テストシナリオ、そしてオンボーディングといった要素が必要になる」と説明する。
開発者向けプラットフォーム「IDP」とは
こうした開発環境を実現するために、昨今注目されているのが「IDP(Internal Developer Platform)」である。これは「開発者体験の向上に寄与するためのあらゆるツールを具備して、開発者に提供していく」プラットフォームだ。さらに、ツールの適切な使い方を示すオンボーディングの機能も備える。
多くの場合、IDPを整備・提供するチームとしてプラットフォームエンジニアリングチームが組成され、エンドユーザーである開発者(開発チーム)に必要な環境を届けていくことになる。
北村氏は、プラットフォームエンジニアリングチームはIDPを「あたかも自分たちのサービスやプロダクトとして扱うべき」だとし、「開発者たちの満足度を高めるために必要な機能をIDPに実装して提供し、提供した後は利用状況のヒアリングを行い継続的な改善活動も行う必要がある」と説明した。
プロダクトとして提供する限り、正しく価値を提供できているのか測る評価指標も必要になる。北村氏は、見るべき指標としていくつかのパフォーマンスインジケーターを示し、中でも「開発開始までの期間」を重視することを推奨した。
チームの立ち上げから開発開始までの期間を短縮するためには、「開発環境」「ルール」「ノウハウ」の3つの要素をスムーズに整備する必要がある。従来、開発前には「開発環境」だけを準備することが一般的だった。しかし、クラウドネイティブ開発においては「いかに開発者の認知負荷を低くし、開発を始められる状況まで持っていけるかが鍵」。ツールを渡すだけでなく、それを活用して開発する上での明確なルール・ノウハウまで提供する必要があるのだ。
そこでレッドハットは、「Golden Path」という仕組みによって開発者のノウハウ習得をサポートする方法を提唱している。
この記事は参考になりましたか?
- Developers Summit 2024 セッションレポート連載記事一覧
- この記事の著者
-
岡田 果子(オカダ カコ)
IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:レッドハット株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
