QuickSightの最新アップデート
Amazon Q in QuickSightのリリース
Amazon Q in QuickSightが利用できるようになりました。本アップデートは、AWS社によると「Generative BI 機能」(生成BI)に該当します。Amazon Bedrockを通じて利用可能になったLLM(大規模言語モデル)がQuickSightの機能実装に用いられるようになり、QuickSightを利用する組織はデータを探索し、インサイトを見つけ、共有することが簡単にできるようになりました。
今回のアップデートでできることは大きく2つあります。
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ダッシュボードをチャットベースで構築する
自然言語によるチャットでダッシュボードを数分で作成し、グラフ等のビジュアルをカスタマイズできます。
- すぐに使えるビジネス上のデータインサイトを得る
ダッシュボードの重要なインサイトのサマリやデータの説明文を生成します。さらにデータに関して想定される質疑応答のサポートを行います。生成されるデータインサイトには以下のようなものがあります。
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重要なインサイトのサマリ(機能名:エグゼクティブサマリ)作成
- サマリにより、ダッシュボードの重要なデータの部分を理解することができます。例えば、グラフの概要や、データの上位要素・外れ値について自然言語での説明を得たいときに役立ちます。
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データの説明文(機能名:データストーリー)作成
- データに対する分析結果を共有する際に、視覚的にわかりやすいドキュメントを作成できます。例えば、ある商品の利益率を上げるという目的に沿い、データに考察を加え説明するスライドを作成・共有したいときに役立ちます。
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データに関して想定される質疑応答(機能名:Data Q&A)作成
- データに対する質問への回答が得られます。例えば、「利益率が低い商品は何?」などのデータに対する質問をし、回答と根拠となるデータをグラフで確認することができます。
これらの生成BI機能を活用することで、データ分析に詳しくない人や、自社データをグラフ化して説明する機会が多い人にとって、チャット感覚で大規模データを分析することが可能になります。今後は専門知識不要かつ迅速なデータ分析を可能にするため、自然言語を用いたデータ分析が主流になる傾向と読めるアップデートでした。